2010年9月8日水曜日

アニメの名作 ③

最近観たアニメのイイ映画の3つ目・・・

  ベルヴィル・ランデブー












巨大な頭の老女、
脚の筋肉だけが異常に発達した青年、
ビア樽のように太った犬。

特徴が極端に描かれ、
一見、気味の悪いキャラクターを、
これほどまで魅力的に見せるアニメも珍しい。

あらすじは省くとして、
この映画にはほとんどセリフがない。
人物の行動と表情だけでストーリーを伝えるのは、
フランス出身のシルヴァン・ショメ監督。

あえて手描き風にこだわったノスタルジックな絵や、
ちょっぴりグロテスクな描写の数々は、
どこか、おとぎ話の世界に迷い込ませるような魔力を持っている。
線路脇に建つ傾いた家や、ニューヨークのようなベルヴィルなど、
あらゆる背景にも目を奪われる。

音楽がいい。
物語のカギとなる三姉妹の老婆が歌うスウィングジャズ、
大海原で流れるクラシックなど、
この映画に強いインパクトをあたえている。

映画が終わっても、耳から離れない。