2013年5月5日日曜日

萩の七変化、萩の七化け

お店でマイカップとして愛用しているカップの風合いが
だいぶ変わってきました。

市内在住の陶芸家 Nウエストさん から、
今年1月に頂いた萩焼(風)のカップです。
  本年1月22日の記事 →手作りのカップを頂きました

↓ 1月にいただいた時点のカップ 















↓ 右側のカップ(現時点)・・・風合いが随分変わりました
     貫入(*)がコーヒー色になってきて目立ってきました。















まさしく、”萩の七変化” ”萩の七化け”ですね。

(*)貫入とは
釉と素地の収縮率の差により、焼成後の冷却時に生じた釉のヒビのこと。
キズではないそうです。

通常、陶器は素地の上に釉薬を施釉してから1200~1300度という高温で焼かれるそうです。
その際、釉薬は溶けてガラスのような層となって陶器の上を覆います。
その後、次第に冷えていく時、収縮度が陶器本体の素地と釉薬とで違うので、
釉薬がひびのような状態になって固まるそうです。
これが貫入です。

昔の茶人は、この貫入が入った抹茶茶碗をことのほか好んだといわれています。
時間とともに使い込まれていく わが抹茶茶碗・・・その変化を愛でるとでもいいましょうか。

慌ただしい現在人では持ち合わすことがなかなかできない
心の余裕とでもいいましょうか、
そんなものが当時の人たちにあったのでしょう。

コーヒーを頂くとき、
こんな素晴らしいカップで、
ふ~~とそんな気持ちで頂ければ、最高じゃないでしょうか。