2010年1月12日火曜日

七草粥、鏡開き・・・

先日は、2年ぶりとなる日曜営業の第1日目だった。
ひょっとして誰も来ないかも・・・
 (おまけに、連休の中日だし)
と言う不安は見事に外れ、
予想以上にお客さんが来てくれた。
素直に嬉しかった。

それに加え、 今日ご来店になった常連さんで、
 「昨日(日曜)は、お客さん来た?」
と気に掛けてくれる方も何人かみえた。
なんて良い人達なんだろうか。


そうかと思えば、
 「今年の5月で開店して丸5年です」
とボクが言えば、
 「この場所で5年もよくもったね!」
なんて少し口の悪い常連さんもいる。

そんなイイ人やら、
口は悪いがちゃんと店に来てくれるお客さんがいてくれるからこそ、
当店が存続していられる。

お正月明けで、胃が疲れている頃だが、
そんな方たちのためにも、しゃきっとしないとね。

しゃきっとするという意味では、
年初めの朝に頂く七草粥は最高にイイ!!

7日の七草粥に続いて、更に本日11日は鏡開きでぜんざいを頂いた。
年初めの恒例行事だ。

七草粥の起源はというと・・・
『日本歳事史』には次のように記されている。

「正月は小陽(しょうよう)の月であり、
 七日は小陽の数であるので、
 七種の若菜を調えて生土神(うぶすながみ)及父母に奉り、
 後これを食すれば
   春の気病、
   夏の疫病、
   秋の痢病、
   冬の黄病
 を治す効験があるといい、
 また人には三魂七魄という神霊があり、
 天に七曜と現じ地には七草となる。
 これを取って服めば我魂魄の気力を増して
 命を延ぶると云う。
 これは太宗文王の時から始まる」
と。

伊勢神宮でも正月七日に若菜の粥を供える神事があるらしい。
この神事を今もおこなっている社は、
 大阪の生国魂(いくたま)神社、
 熊本の藤崎八幡宮、
 愛知県の津島神社
など。

日本では、平安時代の始めには宮中で行なわれ、
その後、宮廷貴族の間に行なわれていたものが、
庶民に広まったようだ。

門松や松飾りを取り除くのが「七日正月」までで、
この期間を松の内という。
土地によって一定してないが、
関東では七日まで、 京都では十五日までを
だいたい松の内と呼んでいるようである。
その正月七日に粥に七種の若菜を入れて祝うのだ。

七種菜はふつう、
 芹、薺(なずな)、御行(ごぎょう)、はこべら、
 仏の座、菘(すずな)、すずしろ
の七種であるが 地方で異なるところもある。

お正月の間、ご馳走ご馳走で
胃袋をはじめとする臓器も疲れてくるのが
ちょうど七草のころ。
その頃、野に出て来た若菜は緑黄色野菜であり、
しかも薬効がある。
例えば
 芹には便秘や風邪の予防、利尿作用が、
 薺には肝臓病や高血圧の予防、
 はこべは腫れや痛み止めに効き、
 母乳分泌促進作用があると云われている。

緑黄色野菜には、生体内でビタミンAとして働くカロチン、
ビタミンB1・B2・C,ニコチン酸、カルシウム、鉄などが含まれ、
これらビタミン、ミネラルが糖質、タンパク質、脂肪の代謝を
スムーズにしてくれる。
食べ過ぎで疲れた臓器を癒し、
不足したミネラルを補ってくれるのである。

こうした自然の野草のはたらきを昔の人は
科学的に分析しなくてもちゃんとからだが知っていたのである。

自然と日常生活が常に織りなしていたのだ。
そしてそこには無病息災という祈りがある。     


めったに病気をしない僕にとって、
おかゆそのものは縁遠いもの。

このところ毎年のように正月明けに頂いている。
朝のお粥は身体が温まり、目も覚める。

しゃきっと焙煎が出来るのがイイ!!