この休日に木曽川で川下りした時、
カヌーを楽しそうにやっている人たちを見て、
ふと想い出した20年以上前の話だ。
関東随一の清流と言われる那珂川をカヌーで川下りをした。
入社したてのうぶなボクを、
右も左も分からない東京という都会のジャングルから
厳しい自然の中に放り出した(解き放った?)のは、
会社の先輩とその奥様。
先輩の愛車ジープにカヌーを積んで下流の下船ポイントに駐車。
そこでタクシーを拾って上流まで行き、
カナディアンタイプのカヌーを1時間くらいかけて組み立てて、
さぁ~出陣?進水?
初めてのカヌーでの川下りだったので、 かなりドキドキ・・・。
川から眺める辺りの景色は先日の木曽川とは風情は違ったが、
やはり魚の気分だった(に違いない)。
途中何度か、座礁→川におりてカヌーを手押し を繰り返しながら、
ようやく車を停めてある下船ポイントに到着。
河川敷で、”キムチ鍋パーティー”で盛り上がり、
そのまま川原で寝てしまった・・・・
と言うのは冗談で、奥様が運転する車の中で、
図々しくも先輩と2人Zzzzzzz・・・・
都合の悪い事は忘れ、よいことしか覚えていないと言う
お気楽な性格も相まって、
20年以上も前の話だが、今でもその時の事はよく覚えている。
人の記憶って不思議だ。
昨日観た映画の内容を覚えていなくても、
30年も昔に観た映画の中の1シーンを覚えていたりする。
魚になった気分・・・。
当たり前のことだが、ボクは魚ではない。
なので、本当のところ魚の気分はわからないのだが、
川下りをしていると、自然の雄大さを肌で感じる。
木曽川も、その河川美、多くの奇岩、
轟々とした早瀬と鏡のような深淵の流れに木々の緑。
それに対比するかのような構造物の数々・・・送電線の鉄塔、 ビル、トンネルや擁壁。
人間様がつくったものは、雄大な自然の前では ”ちゃち”に見える。
(つくった人たち、ごめんなさい。)
Mother Nature
人は自然の中に生かされている。
そんな懐の深い自然に触れるといつもとっても穏やかな気分になれる。
同時に、人間の小ささ・・・人のはかなさ さえも感じる。
夏草や兵どもが夢の跡
らしくないが、 ふと、芭蕉の句を想い出した。