先日、知り合いと久しぶりにフレンチに行った。
雰囲気ばっちり、料理もそこそこ美味しかったのだが、
予想通り、締めくくりのコーヒーが・・・。
食後にあうよう、一応深煎りのコーヒーだったのだが、
その味が酷かった。
ただ苦いだけ・・・
ボディ感がまったくない・・・
最悪の深煎りコーヒーだ。
雰囲気のよい所でこのコーヒーの味だ。
家で飲んだ時のことを想像したら・・・
(家で飲むコーヒーを提供することを仕事とするボクは、
身が引き締まる思いだ)
そのコーヒーと共に出されたデザートは4種類。
↑ デザートともに出されたのがコーヒーと言うべきか?
ゆず風味のムース
マンゴーアイス(シャーベット)
チョコタルト
モンブラン
全体的に甘めだったので、
なおさら、コーヒーにはボデイ感が必要なのに・・・。
しっかりと考えられたフルコースは、いわば、料理人の作品だ。
フルコースを、シェフのひとつの作品と考えれば、
最後まで手を抜いてはいけないと思う。
デザートに腕を振るったとすれば、
それにあうコーヒーを出さねばならないと思う。
コーヒーのプロであるボクにとっては、
コーヒーづくり、特に、ブレンドは自分の作品だと思っている。
なので、ブレンドをおいしいといって気に入ってくれるお客さんは、
抱きしめたくなるくらい嬉しいもんなんだ。
(→ ブレンドについては、機会を改めてお話ししたい)
不幸にもホテルやフレンチ、イタリアンなどのレストランで
美味しいコーヒーに出合った試しがない。
今回も、そういった意味では、まぁ予想通りだけど・・・
これが、コーヒーの悲しい現実だ。
このように街中いたるところで出会う
”しいたげられたコーヒーたち”
については、
映画「おいしいコーヒーの真実」のとこでも書いた。
コーヒーを愛するボクにとって、
まじめに取り組んでつくられていないコーヒーに
遭遇することほど悲しいことはない。
元々、フレンチやイタリアンなどのレストランに
コーヒーの味を求めてはいないが、
今回、少々辛口な表現になってしまったのは、
あくまでコーヒーを愛する立場から故のものだ。
この先明るい兆しが見えるわけでもないが、
ボクが唯一出来ることは、
まじめにコーヒーに取り組むことのみだ。
そうすれば、コーヒーの本当の美味しさを
知る人が増えていくハズなので・・・
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